加速する、あるいはあの日少しだけ浮上した裸体の記憶だけ  (中澤系『uta0001.txt』)
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幾つか理由があって、このlogを始めてみることにした。

理由のひとつ目。東京に来て、人文系大学院生としての生活が始まった。新しい街、新しい生活、新しい人、新しい研究…に晒されて、日常が加速し続けている感じがする。多くのものが(語られることもなく)忘却の彼方へ運ばれていく。そのことに抗いたくなったということ。いつも、何も忘れたくないのである。
ふたつ目。東京にやって来た僕にとって、この街とどう向き合っていくのか、ということは大きな問題である。多すぎる視線と広告。シチュアシオニスト・インターナショナルのようにはいかないかもしれないが、何かこの途方もない街に対するアクションが出来ないか考えておきたいということ。
みっつ目。僕は、自分の意志をあまり信じていない。大学院生になったので、修行僧のように読み、武者のように書くことを目指しているが、それを粛々とやり遂げられるほど僕は意志の強い人間ではない。他人の目に触れるかもしれないところにInputとOutputを書くようにすることで、自分を動かすことが出来るだろうと思ったということ(そして僕の行動の多くは同じ事情に起因している)。
よっつ目。そうは言っても、日記を書いて人に見せる、ということに対する拒否感が強くある。人間は、生活は、滑らかな文章で書き出せるほどリニアなものではない気がする。もっと断片的で、フラグメントで、ガラスの破片のようなもので、だからこそ光り輝くのではないか?
そういう幾つもの理由があって、このlogを始めてみることにした。毎日のInputとOutput、簡単なメモ(Note)、そして現実には起こっていないはずのこと(fantasy)、どうしようもなく眼を引き付けられたこと(fragment)を記録していくことにした。項目は増減するかもしれないが、このフォーマットで続けていこうと思う。

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キャンディーのいくつか並行世界(パラレル)ではたぶんつまみ上げられなかったほうの  (中澤系『uta0001.txt』)
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